FOTOCAMERE ITALIANE-GAMMA

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Gamma - Rome - Gamma s.r.l.

ガンマ I型 ビクトールガンマ55mm f3.5
GAMMA mod.I VICTOR GAMMA 55mm f3.5

Gamma I

 1947年にデビューして、ちょっとだけ生産されて終わったイタ公気質満載の独創的なレンジファインダーカメラ。専用バヨネットマウントで、交換レンズの点で困ったちゃんですが、II型・III型ではLマウントに改められてま。ワテのI型は最初期のもので、101番から300番頃までがこれに当てはまるそうで、特徴は距離計調節用の閉じ蓋ネジが付いていること、フィルム送り確認用の回転する円盤が外に付いていないことなどでがす。中期のものはその円盤が付き、後期のものは距離計調節ネジが省略されました。
 で、このカメラで最も気になるシャッターでやんすが、幕には湾曲した2枚の金属板が使われたフォーカルプレーンで、グリップらしき前面の突起はそのシャッター幕(板じゃん)を納めるための逃げとして作られたものなんす。
 シャッターのショックはさすがに強いので、「あれ?ワテは一眼レフを使ってるのかい?」と小一時間考えたくなります。
 巻き戻し機構はなく、ダブルマガジンで用いますが、現在ではAP製のプラスチックカートリッジがこれにぴったりと納まるので、ナイスです。最後まで撮り切ったら、エキザクタのようなフィルムカッターでフィルムを切り離し、そのまま巻き上げてしまえば良いわけ。
 レンズは「コリストカ」ネームのガリレオ製で、ビクトール・ガンマ55mm f3.5の沈胴テッサー型でやんす。ちなみにコリストカというネームですが、この会社は1886年にFrancesco Koristkaによってミラノに興されたそうです。でも晩年はガリレオ傘下に入ったのでしょうか。ガンマやクリスタルの標準レンズを最後にコリストカネームは消えちゃいました。古い蛇腹カメラなどに供給されていたレンズにも同銘柄のものが結構見られるんですよ。
 裏蓋は写真の通り前面の突起の脇から後ろがすっぽりと外れ、フィルム圧板も後のローライ35のようにボディ側に蝶番で取り付けられた板を閉じてから裏蓋で押さえ付けるようになってます。フィルムの巻き上げはライカとは逆の反時計回り。アフォということです。時たま無理に時計回りに回そうとして「あれっ? あっ、そうだった」となることがあります。(←自分がアフォ)
 ところで、このI型は距離計の付いたモデルでは最も生産台数が少ないようで、一説に700台未満と言われてますが、やっぱ専用のバヨネットマウントでは、なかなかユーザーをつかめなかったんでしょうねぇ。

This camera is the original range finder camera that was produced only a minority from 1947. The Gamma mod.I is exclusive use bayonet mount, so there is an interchangeable lens hardly. However, the mod.II /III were changed into the Leica screw mount.
The most characteristic system in this camera is a shutter. Two curved sheets of metal plates are used to the shutter curtain. The protrusion of the front like the grip is the edge of a way as the shutter curtain. The shock of the shutter is big.
There is not a roll return system, so must use double magazine. The plastic cartridge made of the "AP" is able to store in this. The film cutter like the Exakta VX is furnished. Use this cutter when film ends.
The shutter speed of the Gamma mod.I is B. 1/20〜1/1000 seconds. The Gamma mod.II/III was added 1〜1/10 seconds. Even the synchronize point of contact was added to the final model of Gamma mod.III.

ガンマ I型 距離計なし ビクトールガンマ55mm f3.5
GAMMA mod.I no rangefinder type VICTOR GAMMA 55mm f3.5

 で、こっちはな〜んも付いていない正真正銘のI型。軍艦部にmod.Iと銘打ってます。ですんで、日本でさんざん言われていたI型のことですが、距離計付きバヨネットマウントのスローなしI型モデルは、正確にはII型になるはずなんですね。Marcoさんは実際そう呼んでいます。でも、発売はどっちが先なのか良く分からんです。ここらへんはおイタさんの真骨頂とも言うべきいい加減さで、ちと何が何だか分からん場合が多いっすが、ま、そこは気にしたらあきまへん。でも、一応見たところですが、機構的には上記距離計モデルと変わらないようですんで、多分ほぼ同時期に併売されたものなのでしょうねー。

Gamma Mod1

ガンマ II型 ミリタリー ガリレオ・エプタミター50mm f2
GAMMA mod.II AERONATICA MILITARE OFFICINE GALIREO EPTAMITAR A.M.50mm f2

Gamma III Militare

 1948年に登場したII型ではスローシャッターと共に、Lマウントも採用されました。そのため、I型ではマウント内側の向かって右横に距離計と連動するカムのコロが見られますが、機構の変更に伴なってここがII型では下に移動してます。また、さっきも言いましたが、I型後期からはビューファインダーの下にあった、距離計調整部の閉じ蓋ネジが消えましたので、II型にもこれがありますぇん。
 左のモデルは何とイタリア空軍モデルで、このカメラに驚くよりも、このカメラを使ったイタリア軍の勇気に驚きます(笑。だって、結構調子が悪くなりやすいのに、正確性を求められる職場で使ってたんだもん。敬礼!
 ところで、I型と細かい違いを述べますと、まずは1〜1/10秒までのスローシャッターを高速シャッターの下に設けたこと。これは後ろに伸びるレバー形の指掛けを動かして前方のとんがりを所定の数値に合わせます。スロー優先ですもんで、普段は「*」マークに合わせておかにゃならんとですたい。別段「1/*秒」という、「一体何分の1秒になるか分からんぞー」なんちゅう、おみくじスピードではありますぇん。
 次に巻き上げノブの形状も変更されて、上面がのっぺらになりましたが、これは下のフィルムカウンター目盛りが軍艦部に覆われ、のっぺらなカバーが被さった状態なので、I型の方が良かったかな。それに、このノブ、上面がボタンのようにちょっと押せるのですが、押したからと言って何も変わらないんすよ。んじゃ、一体全体何のためにこんなところにスプリングを入れてボタンにしたのか…。分がんね〜。
 あとはこの軍用モデルでは底蓋に三脚ネジ穴が大小二つ設けられています。
 何でもこのII型はI型と同様に700台程度しか作られなかったと、これまでの国内での解説書等で紹介されてましたが、その実態は良く分かりません。多分、ライカコピー関連の洋書からの引用なのでしょうが、はっきり言って信憑性はありません。ちなみにマルコさんはこのモデルを「III型」として位置付けていて、一般に言われるIII型を「IIIa型/IIIb型」と区分していました。それによると、旧軍艦部を用いたこのHPでII型とした「III型」前期モデルは100台しか生産されていないことになっていますが、確かに一般に言うIII型と違って市場でほとんど見かけませんね。正直言って具体的な数字はよく分からんですが、このミリタリーモデルは少ないことは間違いなしです。ま、ワテはこれまで日本で区分されていた通りに表記させて頂きますわい。

ガンマ II型 ソム・ベルチオ フロール50mm f3.5
GAMMA mod.II SOM BELTHIOT FLOR 50mm f3.5

Gamma II  こちらはとても珍しい過渡期のガンマII型で、上記ミリタリーII型と異なり、スローシャッターが設けられてません。つまり、ボディそのものはI型と同じような感じなんすが、実際、軍艦部の巻上げノブの下にある膨らみはI型そそのもの。でも、シャッターボタンの受け皿や、ファインダー下の調整用ネジが消えているのはミリタリーのII型と同じでしょ。当然マウントだってL39になっていますから、れっきとしたII型なんですが、こんなものもあったんですよ。
 II型の一般的認識ではIII型に酷似しているものがありますが、その差は巻き上げノブの下のカウンターが隠れているかどうかくらいしかありません。反対にI型後期モデルにより近い訳ですが、この最初期のII型は正にそんな感じですな。ファインダーの接眼部はI型と同じつながったものだし。いずれにせよ、Lマウントを使うにあたり、距離計用のコロの位置を底の方に改めてます。 Gamma II
Gamma II top image  このモデルのシリアルナンバーは“7”で、最初の“1”はII型から始まる捨て番。I型は“0”から始まります。ですんで、本当に過渡期のものだと分かりますでしょ。逆にIII型はどうかと言うと、今手元にある最後期のシンクロモデルも“1”の捨て番が刻まれてます。
 ガンマのシャッターの中身はこんな感じです。ユニットごとすっぽり外れちゃいます。ギアの回転力が金属板を動かしていたんですが、こうした構造ならゴム引きの一般的なフォーカルプレーン機構よりも電気化は楽だったんじゃないかな。 Gamma shutter system
 ガンマII型は全体でも100台前後しかなかったんで、そのスローなしモデルは本当に過渡期に極少数だけ作られた中途半端な位置付けのモデルになります。どのみち、あっと言う間にIII型が出てくる訳ですから、その存在意義はほとんどなくなっちゃうんですね。
 ちなみに今付けているフロールは純正ではなく、後付けのものです。鏡胴回りからして何かの改造品のようですが、本来はまずコリストカのヴィクトール・ガンマ55mm f3.5がオリジナルになるはず。ワテはトリクサー50mm f3.5を普段付けてま。

ガンマ III型 ゾナー5cm f1.5 ビクトールガンマ55mm f3.5 アンジェニュー50mm f2.8
GAMMA mod.III SONNAR 5cm f1.5 VICTOR GAMMA 55mm f3.5 ANGENIEUX 50mm f2.8

 48年末から49年半ばにかけてII型が作られた後、いよいよ最終型のIII型が登場します。何でも最終モデルのナンバーが11465番だそうで、右のIII型は113XXですから、こりゃあ、えれ〜後のモデルなんですねえ。後期のモデルからようやくシンクロ接点が付くのですが、内部機構は基本的にII型とは変わりがありませんね。オモロイことに、どう言う訳かストラップの吊り環がI型以外は付いていないので、正直言って専用のケースがないと、持ち歩くのに苦心します。しかし、何でまたこんなところを省略したのかね??
 レンズはゾナーが付いていますが、ガンマは本当に色々なレンズを付けて売っていました。ゾナー付きは他でも見かけましたよ。
Gamma III syncro

Gamma III
Gamma III
 で、II型と決定的に違うところを申しますと、まずはフィルムカウンターをライカと同じように巻き上げノブの下に露出させている点。ま、こちらの方が確実な上、生産コストも押さえられるのは間違いないっすからね。でも、個人的にはそれまでのノッペリツルリン型の方が好きなんすが。
 ファインダー接眼部も変更されて、窓が独立した枠で仕上られてますでしょ? それまではライカIIIb風の楕円形の枠の中に二つの窓があったんですが、それはそれで問題なかったので、またどうしてここを変えたんじゃいと頭を悩ませます。ま、微細な変更っす。
 底蓋も随分余計なものが付くようになって、一見ライカの底蓋のロックを外すようなつまみがありますが、底だけ取れる訳がないので、そういうもんじゃないです。
 はてさて、ここは何かなと思ったのですが、「Aperto」「Caricatore」「Chluso」と書かれていて、回転方向も書かれていますが、左右どちらにも回っちまいます。

Gamma III

 どうもフィルムの巻き上げ側専用マガジンと関係があるようで、裏からみると、このつまみにツメが付いていて、マガジンのスプールの外をこのツメが回ります。ひょっとしてボディのどこかとこれをかみ合わせて、軍艦部のロックとは別の、もう一つのロックにしてるのかなとも思ったのですが、これと言ってこのツメが引っかかりそうな部分が本体の内側にはないし…、なんじゃこりゃ〜! 結局のところ、専用マガジンのフィルム出口の開閉用であろうと思われますが、ゲンブツがないと確認でけんでやんすぅ。

Gamma III M39 mount  マウントはこんな感じでシンプルそのもの。まあ、コロの位置が一般のライカ型カメラとは上下逆になっていますが、基本的に何らおかしなところのないL39マウントですな。中の壁のデザインはI型とは随分違ってます。エルマータイプのぺったんこレンズはヘリコイドの指掛けが横のシンクロソケットに当たって入らない場合がありますが、ちょっと無限遠からずらしてやるとOK。

 さて、III型のバリエーションをば。上は最初のタイプで、シンクロソケットはないっす。レンズはコリストカ。このモデルがガンマIII型のほとんどを占めるようで、細かいところの違いはあるやもしれませんが、大半はこのタイプのようです。Marcoさんの言うIII型全体でみると1365台程度作られたそうです。でも、これは一般に言うII型も含んだ数字でっせ。あざむかれてはイカンです。シリアルは途中隙がありまっせ。
 下は後期型のシンクロ付きで、レンズはシュナイダー・クセナー50mm F2.8。ボディをよく見ると、シャッターダイアルに小変更が見られますでしょ? 高速シャッターと低速シャッターの狭間にあるのはライカIIIfなどにもあったシンクロタイミング合せ用ダイアルです。ちゅーてもL1とE1の表記しかないです。このカメラの番号は114XXで、かなり後期のものですから、このタイプになったのは最後の頃らしいです。で、上記の113XXのものではこのリングが省かれ、単に1/30秒以下でストロボに同調します。FP級ですと、テストをしていないので分かりませんが、多分これ以上のスピードで同調するんじゃないかなあ? ま、テストしようにも、もうバルブがなかなか手に入らないですがね。

Gamma IIIA
Gamma III syncro 2

 ガンマは誰も思い付かないような独創的なシャッターを持ってますが、個人的には強引に専用マウントを使ったI型にはイタリア職人のウリャーといった気質が最も強く感じられて、とても好感が持てます。使い勝手は決して良いとは言えないっすが、それを言ったらおしめーよ、と寅さんに言われます。
 なお、ファインダーが向かって右にズレているのはシャッターの機構を避けるためのものですが、これもガンマのチャームポイントですね。それにしてもガンマのやることは分がんねーことばかりですなぁ。

The image proffer: Mr.Marco Antonetto

ガンマ ペルラA型 シュタインハイル・カッサー50mm F3.5 ペルラB型 シュナイダー・クセナー50mm f2.8
GAMMA PERLA tipo.A Steinheil Cassar 50mm f3.5 PERLA tipo.B Schneider Xenar 50mm f2.8

Gamma Perla A/B

Perla A  金属板フォーカルプレーンシャッターと言う特異な機構のガンマがイマイチ売れない中、会社の存亡も怪しくなってきた中、夢ばっかり追い求めるのはあきらめて、現実的な方向に路線変更して開発されたのがこのカメラっす。考えてみるとイタカメには本格派フォーカルプレーン機の下には一歩間違うとトイカメラ然とした安カメラしかなかったですから、もう一歩家族で使いやすくそれでいて充分な性能を持った新たなカメラを開発するのは間違った選択ではなかったと思われま。
 で、1951年に突如大幅にデザイン・機構ともに変更されたこの「ペルラA型」が登場する訳なんすよ。当初からレンズやシャッターを色々選べ、これをガンマでは細かく分類してA/A1/A2/B/Cと呼んでました。ここにご紹介する二台はA型とB型で、その分類法は後でお話し致しましょー。
 ご覧の通りこうして見ると何の変哲もないレンズシャッター式レンジファインダー機で、わが国にもこうしたモデルはごろごろありましたね。51年ですから、まあ早い方かもしれませんが、そんでも本場ドイツでは既にタップシありました。ただ、特筆すべきはファインダーが等倍なんですな。こりゃ見やすくいい感じですが、裏を返すとなーんもレンズが入っていないただのガラスとも言えますが。それでも像の分離はなかなかのもんで、後で現れるガリレオのコンドールII型よりすっきりさっぱり。できれば視度補正機能があると良かったけど。
Perla A
Perla A
Perla A  シャッターはこのA型にはプロンターSが付いていて、B・1〜1/300秒まで使えます。レンズはシュタインハイルのカッサーで、F3.5の3枚玉です。言わば最もベーシックなモデルがこいつなんですよ。
 BとC型はシンクロ・コンパーが入っていて、レンズもそれぞれシュナイダーのクセナーF2.8・クセノンF2にグレードアップ。1/500秒シャッターが入ってます。この他にA1はカッサーF2.8付き、A2はクセナーのF3.5付ですが、シャッターはプロンターSで、C型はクセノンのF2が奢られてシャッターもBと同様シンクロコンパーが使われていました。
 55年になるとA型はスティグマー(Stigmar)F3.5になり、56年にはカータ(Kata)F3.5になって巻き上げノブのデザインがちょっと変わりました。この頃には露出計が埋め込まれたモデルとラジオナー(Radionar)F2.8付きも加わるようになり、更にはレバー巻き上げ式にしたII型も登場します。また、距離計を外したアルバ(Alba)とスローのないアトム(Atom)や、そのファインダーを等倍にした(Stella)なども作られました。 Perla A
Perla B  横道にそれちまいましたが、このペルラは巻き上げとシャッターチャージは連動してませんので、いちいちセットせにゃならんのが面倒です。そのくせ、沈胴レンズにこだわって、ほんの8mm程度しか引き出せないのに沈胴化してます。こんなことするならセルフコッキングにしなされ〜と言いたくなりますが、ま、これもこのカメラの個性と割り切らねばならんですな。全体になかなか良くできたカメラで、イタリアンレンズシャッター式RF機ではコンドールII型に次ぐレベルなのは明白です。つーか、その後に続くカメラがエルマン・オリンピックやクロスター・プリンセスですから、比較の対象が貧弱なだけとも言えます(笑

ガンマ ペルラII型 シュナイダー・クセナー50mm F3.5
GAMMA PERLA II Schneider Xenar 50mm f3.5

Gamma Perla II  56年になって、ガンマもオフィチーネ・ガリレオのコンドールIIに遅れをとっていた分を取り戻すべく、フィルム巻上げをレバー式にして、同時にシャッターチャージもレバーに連動したセルフ・コッキング機構を組み込んだペルラII型を発売します。たかだかレバー巻上げにするだけにもかかわらず、ボディの角を丸くするのは、金型を一から作り直さねばならず、えらい大変なはずですよねー。でも、何でまたこんなことしたのか、不思議でしたが、それにはちゃーんと理由があったんですよ。
 ペルラII型のレバーはオモロイことに前から後ろに巻き上げるようになっていて、予備角はおよそ25度ほど引き出せるようになっています。で、一旦それを引き出すと、レバーは元に戻らなくなりますが、レバーの付け根にある小さな別のレバーを押すことで、予備角が解除され、元の位置に戻る仕組みになってまして、このカラクリを円盤部分に組み込んでいます。その円盤部分の上にはフィルムカウンターが乗っかっていて、巻き上げノブのようなつまみを回して調整します。 Schneider Xenar 50mm f3.5
レバーが前に出ているので、後ろ姿が変です〜。  左はレバーの予備角を引き出した状態での背面画像。正面もそうなんですが、ファインダー枠の周りにちょっと段差を付けてちょっとオシャレになっていますでしょ。でも、イメージはちっとも変わらないんすよねぇ。では、なぜわざわざ金型を変えてまで角の丸いボディにしたのかと言うと、これはレバー巻き上げ機構を組み込むために採った策で、どうにも仕方なかったんでしょう。
 軍艦部を外すと、レバーの下に大きなギアが入っていて、シャッターボタンの後ろの辺りにある小さなギアと噛み合っています。そこからさらに内側に歯車が入っていて、これがシャッターチャージ用のパーツを回転させます。レバーの下にある大きなギアは、直接巻き上げスプールを回すのではなく、一旦小さい方のギアに移った力を利用して歯数の異なるギアを駆動させて軸を回転させます。だから、レバーの巻き上げ角は200度程度なのに、軸は340度ほど回転します。 下からの眺めは平凡です。
シャッターチャージも巻き上げと連動に!  この歯車のおかげで端を従来の八角ボディにできず、丸くして逃げを作った訳なんですが、とても良くできてますよ。
 そのレバー巻上げ機構のために、沈胴式の鏡胴は使えなくなって、立派なヘリコイドリングが入っていますが、従来のモデルの沈胴量は8mmではほとんど意味なしですので、わざわざガリレオ・コンドールIIのような機構を、無理して組み込まなかったのは正解でしょうね。
 ペルラII型にも色々とグレードがあって、このベーシックなモデルではプロンターSシャッターが使われています。
 ペルラIIを使ってみると、この“ひねくれ”巻上げレバーって思いの外使いやすいんですよ。人差し指はシャッターボタン上にあるので、中指でレバーの先端を引っ掛けて後ろに引くんですが、それが意外に無理のない位置にあって、結構迅速に巻き上げられます。ただし、巻き上げ量自体はかなり多いので、レバーが目の位置まで近付いちゃうために、やはりファインダーから一瞬目を離さざるを得ませんがね。
 軍艦部を固定するネジは妙なカラクリが使われていて、一瞬普通のネジみたいな丸いものは細長い筒の先端で、雌ネジになっています。これを上から差し込んでおいて、下から普通のマイナスネジを噛み合わせて固定するんですが、その面倒くささの割にまず気付いてもらえない寂しい工夫です(笑。
距離計の調整はフィルムレールの上部の穴から。

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